千歳の心霊スポット!第二話 支笏湖道路の幽霊
私がまだ若い頃の話である、当時バイクが趣味で目的地もなく、ただバイクにまたがり走っているだけで幸せでした(暴走族じゃないよ~)
蒸し暑さが続く8月の終わり頃、夜も10時近くになっていました部屋の窓を開けると・・
生臭いような熱気を含んだ夜風の中に気の早い虫の声がかすかに聞こえている。
蒸し暑いなぁ、!そうだ、こんな時はひとっ走りするしかないっしょ!
よし!支笏湖のモーラップまで行こう・・ハンドルの右スロットル全開!バイクはいいね~
・・今では信じられないが当時の支笏湖街道は車の交通量が少なく、
特に夜になると1時間に1台位しか走って無かった、モーラップからはひどい砂利道で車で走るとあまりのデコボコ道なのでマフラーが車体から外れてよく落ちていた。
街灯ひとつ無い真っ暗な道路を、バイクのヘッドライトはアスファルト道路を舐めるように照らす
錦町十字街の交差点から15分も走れば、支笏湖道路の中ほど第一発電所の手前5キロメートルほどに達する、スロットル全開!時速120キロほど、気分は最高だね~
あれぇ、100メートルくらい前に白い物が見える!どうせダンボールか布が木に引っかかってるだけだろ。
ええ~っ!誰か人が道路わきに立って手を上げてる!え~、うっそー?・・何?
危ない!フル・ブレーキで減速、路肩に立つ人の手前10メートル位でやっと止まった!
ヘッドライトの光に浮かび上がった人影は、・・あれぇ!白っぽい服に長い髪、女の子だぁ
・・何でこんな所に立ってるの?えっ、もう11時過ぎになる・・こっちを見ている、目と目が合う、
私は注意深く顔から足元へと視線を動かす、靴も履いてるし普通の服装をした20代の女の人だが、
手にはバックも持ってないし、周りに荷物らしきも無い、でも幽霊じゃなさそうだ?
この状況から考えられることは、「あは~ぁ」・・この辺をドライブ中に彼氏と大ゲンカして、
女が「停めて!私はここで降りる!」そして、男が「じゃあ、勝手にしろ!バカ女~」
うふふ、なんて感じかい(笑)
(そのときは恐怖心も無かった)・・バイクを停めスタンド立て、「どうしたの?」話しかけた
女の子・・「乗せてくれない?」私の目を見て普通に喋る。
自分・・「えっ、だけど俺、バイクだよ車が来たら乗せてもらえば」
女の子・・「車は嫌いなの」
自分・・「えっ、変わってるね 笑~ だけど、どこへ行きたいのさ?」
女の子・・「モーラップ」
自分・・「えっ!モーラップって、泊まるとこないし、行ってどうするの?」
女の子・・「いいの、モーラップに乗っけてってくれれば・・」
自分・・「もう12時近くだよ、モーラップには誰も居ないし危ないよ」
女の子・・「いいの、モーラップに・・行きたい・・いいの・・」
自分・・「ほんとに行くの?じゃぁ、後ろに乗ってくかい」
女の子がコクリとうなずきバイクに乗ろうとした瞬間!
突然、私の頭から足先にかけてビリビリと電流が走り!全身の振るえと、抑えきれない恐怖心が襲ってくる。
ほとんど同時に、男でも女でも無い、全く聞いたことのない声が脳に直接話しかけてきた・・
「危ない!その女から離れろ!」
・・続く